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誰かの見る夢の話

何処の島にいる"ホルス"という名の青年の夢の記憶。
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  • 04/20/23:45

星空の下で


僕たちは何とか生き延びていた。
久しぶりに闘った人達とは勝敗がつかず、引き分けとなって互いが
マナを失う事もなく・・・。
今日はまた違う人達と闘い、ボロボロになりながらも僕たちが勝って
相手からマナを奪った。
今 僕たちのいるエリアにはたくさんの人がいるけれど、3人で組んで
いる人達はあまりいなかったらしい。明日は誰かと闘う事もなくて済む
と、キズナが言った。


島の怪物の強さも最初の頃より強くなって、闘う度に傷だらけになる。
それでも…何とか今日も勝ち進んで僕たちはここにいる。




夜の帳が降りて、島が蒼い闇に包まれる時間。

キズナは僕の望みを受け入れてくれた。
竜だった頃から、僕がずっと心の何処かで望んでいた事。

彼女を僕だけの物にする事。


互いを求め、互いがその身を貪る。
本能が導くままに、己の感情が求めるままに・・・。
何もかもが溶けて1つになってしまうかのような感覚。身体も頭の芯
も熱くなって、与えられる快楽を2人でただ求めた。

この時間が永遠に続けばいい。そんな事を思いながら。


18日目の2人


月が傾きかけ、狂宴の一時は終わり・・・。
キズナはぐったりして僕の腕の中で眠っている。


「わたし、生まれてから初めてなの。
 誰かに必要とされたの…。」

2日前、キズナは僕にそう言って泣いた。
そして僕の事が好きだと。そう言ってくれた。
ずっと一緒にいたいと。

本当の僕たちが在るべき世界は、多分本来交わる事のない遠い世界
なんだろう。たった20日間、この僅かな時間が僕たちに与えられた
共にいる事の出来る時間。


常に側にいる事は出来なくても、傷ついたキズナを支える為に何か
僕に出来る事はないのだろうか?




テラとペレが言っていた「神」という存在が本当にあるのなら・・・
僕は願いたい。


「どうか…キズナを…
 キズナの心を救って」


ただそれだけを。

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