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誰かの見る夢の話

何処の島にいる"ホルス"という名の青年の夢の記憶。
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  • 04/27/09:07

秘めた想い。

きょうもたたかいがはじまる。
あいてがだれであってもきょひはできない。つよいあいてだとしても
たちはだかられればたたかうしかない。

にげることはできないのだから。



ーーーーーーーーーーーーーーー

あの人はとても小さかった。
小さくて 非力で ただの人間で・・・。
だけど 誰よりも心が強くて、優しい人だった。

僕の為に2度も危ない場所へと旅をして、僕に強さを与えてくれた。
僕がいなくなったと たった1人で僕を探しに来てくれた。

あの危険な雨の草原を越えて・・・。


一人前になった時、洞窟で再会した時に僕は決めた。
あの人の側に一生いる事を。

あの人を護ると。それで命を失ってもいいと。
僕にとってはあの人が全て。あの人の為に僕の命はある。

その笑顔とその命を護る為なら、僕の命等安いものだ。


ヒトの言葉で言うなら、きっと僕はあの人を愛していたのだろう。
誰にも渡したくはなかった。僕だけのヒトでいて欲しかった。
抱きしめたかった。1つになりたいとも思った。

決してそれは叶う事もなく、あの人にその想いを伝える事も出来ない
けれど…。
でも、側にいるだけで幸せだったんだ。

そうして笑いかけてくれるだけで、名を呼ばれるだけで・・・


だから 聖地を越えて 辿り着いた先のあの闘いであの人を護れて
本当に良かったと思ったんだ。
自分の身が崩れて 消え去るとしても。

・・・・。貴女が助かるのなら…。

ーーーーーーーーーーーーーーー



たたかいにまけて"マナ"をうばわれた そのしゅんかんによみがえるきおく。



なみだをながしながら、かおをぐしゃぐしゃにしてぼくのなをさけぶ
あのひとのかお。ハッキリとおぼえている。


でも それは いつ? どこでだっただろう?




ーーーーーーーーーーーーーーー

世界は1つではない。
そしてその世界を魂は流転する。

流転し、何度も何度も生まれ変わり、生きて死ぬ。


それが生命の理。


・・マの樹の下で泣いているあの人に、誰かがそう話しかけていた。




「今度はーーーーも ・・・を残さなかったから。」

ーーーーーーーーーーーーーーー




マナをうばわれたあと、うしなったちからをすこしでもふやすために
3にんでひっしになってやまねこたちをたおした。

すこしだけ ほんのすこしだけちからがもどる。


よるになってたきびのまわりでやすむ。
ちかくに、ぼくたちからマナをうばったやつらがおなじようにやすんで
いてこちらのようすをうかがっていた。

・・・てがるにたおせるあいてとして、めをつけられてしまったようだ。
このまま きえるまで あいつらにマナをうばわれつづけるかもしれない。

きえてしまったら もうキズナといっしょにいられない。
やっと やっとであえたのに。 またはなればなれになってしまう。

そうおもうと せつなくて・・・。


いまのこのからだなら、キズナをだきしめることができる。

だきしめたい。

そしてかんじてみたい。からだいっぱいにキズナをかんじたい。
きえてしまうまえに。


そして まえにはかなわなかったおもいをつたえたい。

「ずっと アナタがすき だった。

 そして いま、またアナタをすきになった。」



だから…





ーーーーーーーーーーーーーーー

出会ったばかりの頃、あの人はよく僕を胸に抱いてくれた。
暖かくて柔らかくて・・・良い匂いのする胸の中で、僕はいつも安心して
眠る事が出来た。

僕が大きくなったら 今度は僕があの人を抱きしめたい。
ずっとそう 思っていた。

けれど・・・それは叶わなかった。


僕の身体は冷たいから。
僕の腕は固いから。
僕の爪は大きくて鋭いから。





僕が・・・"ヒト"ではなかったから。

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