忍者ブログ

誰かの見る夢の話

何処の島にいる"ホルス"という名の青年の夢の記憶。
08 2017/09 1 23 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 1617 18 19 20 21 22 2324 25 26 27 28 29 30 10

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • 09/24/15:36

ずっと一緒にいたいから


ーーーーーーーーーーーーーーー

背中が暖かい。

まだ 僕が小さくて何処かに預けられていた頃。
夜になったら、いつもあの人が一緒にいてくれた。
毎晩毎晩、膝に抱えて窓を見ながら外の世界の事を僕に話してくれて、
僕はその話を聞くのがとても好きだった。
まだ見ぬ世界はどんな所なのか、何があるのか。
あの人の話を聞く度に僕の心は踊った。

「早く一緒に旅に出られるといいな。
 あんたにも見せてあげたい。空と水がどんなに青くて美しいか。
 世界がどれだけ広くて謎に満ちているか。

 2人で一緒に・・・。」

開かれた窓から見える小さな星空を、あの人と見ながら・・・
あの人の暖かさを背に感じながら・・・。

ーーーーーーーーーーーーーーー



ひがのぼるすこしまえ、せなかがあたたかくてふしぎにおもった。
めをこすりながらおきあがって、みてみたらキズナがぼくのもうふに
もぐりこんでいっしょにねていた。

いつもひとりでねているときとちがって、くるしそうなかおはして
いない。キズナのかおをみてちょっとほっとする。
ホントのこというと、びっくりしておおごえがでそうになったけど、
しずかにしなきゃ。キズナをおこしてしまう。

よるねむるとき、キズナはいつもくるしそうにしている。
きっとちゃんとむねれていないんじゃないかとおもう。

こうして いっしょにねたらちゃんとねむれるのかな?

キズナをおこさないようにそっともうふにはいり、キズナをだきよせる。
キズナはちいさくてあたたかい。
こんなにちいさいからだで、このしまでひっしになっていきている。

たたかいのとき、いちばんちいさいせいか ねらわれるのはいつもキズナ。
ぼくたちのなかで、たぶんきずもいちばんおおくてつらいはずなのに
キズナはなにもいわない。


もっと ぼくたちにあまえればいいのに・・・。



ーーーーーーーーーーーーーーー

いつだったろう。

一緒に旅をしていた時に、2人揃って危険とされている街の周りを囲む
湖に落ちて、2人揃って敵にノされて放り出された事があった。

僕の傷は浅くて済んだけれど、あの人の受けたダメージが意外にも
重くて動く事も出来なくて・・・
暫く街の側の平原で休まなければならなくなった事があった。
どうして良いかわからない僕は、側でおろおろしていたっけ。

樹に寄り掛かって目を閉じていたあの人が、目覚めて僕に手を差し出す。

「ーーーー。 私は大丈夫だから、落ち着きなさい。
 ね、そんなに心配しないで。」

笑いながら僕の鼻を撫でて そう言った。
けれど、時々辛そうな顔になる。思わず声が出た。
いつだってそうだった。 一緒にいるのにあの人は辛い時は何も言わない。
いつも1人で耐えているんだ。

僕がヒトではないから頼れないの?
そう思うと少し悲しくなる。
言葉を持たぬ僕には、気持ちを、想いを伝える術はなかった。
ただ 鳴く事しか出来ない。

「そんなに悲しそうに鳴かないで。
 ・・・そうね。休んでいる間、ずっと側にいて。」

そんなあの人の言葉に、嬉しくなった事を覚えている。
僕はあの人の側で丸くなって座る。あの人は僕の身体に自分の身体を
凭れさせてまた目を閉じた。

僕はあの人を守るように首と尾を丸めて眠った。
こうして一緒にいて、側でぬくもりを感じるのはとても幸せ。


それであの人の不安と辛さを減らせるのならば・・・。

ーーーーーーーーーーーーーーー



しまでのたたかいはますますはげしくなっている。

まえにたたかったあいてと、またたたかうことになった。
もう まけられない。
このままきえてしまいたくはないから。
キズナとわかれたくないから。


こんかい、かったのはぼくたちだった。
うしなわれたちからが、すこしもどってきてきずがいえる。

たたかいのあと、いどうしてやすむことにする。

しまにいるものはみんなてきとなるものだけど、こんかい はじめて
てだすけをしてもらうことになった。

ひろったいしのちからをぼうぐにつけたすわざをもつもの。

すがたはいぎょうのものだったけれど、ぼくたちのねがいをきいて
ぼうぐにあたらしいちからをあたえてくれた。
いきさきはちがうみたいだけど、もし なにかあればうけたおんを
かえさなきゃならないだろう。 
かれといっしょにいたふたりのおんなのひともヒトではなかった。
・・・そのうちのひとりから、どこかでしる においをかんじた。

なんだっけ? このにおい。
とても ちかい・・・そして……。

ぼくとおなじ ちをもつもののにおい?
ものすごくかすかな のこりかのようだったけれど。



たきびのそばで、キズナがかみをすいてくれる。
それがとてもきもちよくて、めをとじた。

リョウコはそれをみてあきれたかおをしている。そんなにヘンな
ことなのかな?

「もっと髪を綺麗にしたら、ホルスはきっと女の子が放っておかない
 ほどカッコイイよ。妬けちゃうな。」

かみをすきながら キズナがそういった。
かみをキレイにしたら、キズナはよろこんでくれる? 
なら ちゃんとかみをキレイにしなきゃだめかな とおもう。


そうして、キズナがよろこぶなら。
キズナがわらってくれるなら。

ぼくはなんだってしよう。


そして また"あいぼう"だと"なかま"だといってくれるなら、
もっとたよってほしい。
ひとりでくるしませたくないんだ。つらそうなかおはみたくない。



こうやって いっしょにいるかぎり・・・。


PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら
新着記事
(10/24)
(10/22)
(09/12)
(09/04)
(09/04)